バレンタイン大作戦。 Chapter.1

2月上旬の放課後、バカサイユでの会話。

「ねぇねぇ、セ～ンセッ！ギャグチョコって、パラッペ知ってるぅ～？」
「ギャグチョコ？あぁ、もしかして、パッケージが逆に印刷されてる
逆チョコのこと？」
「キャハッ、ゴロちゃん間違えちゃったっ☆」
「What?そのギャグチョコというのはなんだ？悟郎」
「ツバサ、いたのぉ？・・・ギャグチョコっていうのはぁ」
「・・・ギャグ・・・じゃなくて・・・逆」
「ミズキ・・・寝てたんじゃなかったのぉ」
「で、逆チョコっていうのは、なんだっつうのっ」
「ギャクチョコっていうのはねぇ・・・オトコノコからオンナノコにチョコを
贈っちゃう、ポペラ素敵なバレンタインチョコのことっ！！」
「フッ、このオレは既に毎年、皆にチョコを贈っているではないかっ。
そもそも、Valentine's Dayというのは・・・」
「あー、わかったわかった。別に女から男へチョコを贈る日じゃないって
言うんだろ？」
「ありえんっ！！！バレンタインデーというのは、年に一度、栄養価の非常に
高い菓子をただで、しかも大量に手にすることのできる貴重な日だと
いうのに、何故男子から女子へ贈るんだっ」
「瞬くん、相変わらず主夫してるのね。瞬くんにかかると、
甘いはずのバレンタインデーも、妙に現実味をおびてくるわね」
「で、その逆・・・なんだっけ？」
「だからっ、ギャグチョコ！」
「・・・じゃなくて・・・逆チョコ・・・」
「あぁ、その逆チョコがどうかしたのか？」
「だぁかぁらぁ、今年はゴロちゃんからセンセに、チョコあげちゃいます！」