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その時々の嵌りものについて、つらつらと思うまま書いています。 のんびりまったり更新中。
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瞬ルートB6在学中。

「なぁ、先生・・・」
冬の足音がひたひたと近づいてきそうな11月のとある日の放課後、
瞬が、徐に口を開いた。
「どうしたの?瞬くん」
「妙だと思わないか?」
「何が妙なの?」
「何がって、ここ最近、大人しすぎるだろう」
相変わらず言葉足らずの瞬に、悠里は首を傾げた。
「誰が、大人しいの?」
「・・・アンタ、ほんとに鈍いな。仙道のヤツに決まっている」
「清春くん?・・・さっきも廊下を走ってたわよ?全く、いくら注意しても
きかないんだから」
ちっとも大人しくなんかないわと、悠里は心の中で付け足した。
「ったく・・・ここ何日か仙道がイタズラしてないことに気付かないとは・・・」
瞬の呟きに、ここ数日の清春の行動を思い返してみる。
「そういえば、そうね」
「アンタは、ほんとに暢気だな」
「あはは。瞬くんこそ、心配性ね。清春くんのイタズラがないにこしたこと
ないじゃない。それを、妙だなんて・・・」
「それはそうなんだが・・・」
気味が悪いとでも言いたげに黙りこむ。
「清春くんだって、偶にはイタズラしないこともあるわよ。それにこのまま
イタズラがやんだら、瞬くんにとってもいいことでしょう?」
「・・・まぁ、先生がそう言うなら・・・」
そう言いつつ、まだ訝しげな表情の瞬だった。

「あ、そうだ。先生、今度の土曜ってあいてるか?」
暫く補習に集中していた瞬が、思い出したように言った。
「土曜日?・・・確か、特に予定はなかったと思うわ」
「じゃぁ、ライブ見に来てくれるか?実は、オレのバースデーライブがあるんだ」
「え?土曜日、瞬くんのお誕生日なの?」
「あ、あぁ」
「じゃ、何か・・・あ、そうだ!ケーキなんてどう?私、頑張って焼くわ!」
悠里の言葉に瞬の顔がたちまち青ざめる。
「い、いや、ケーキはいい。先生は見に来てくれるだけでいいんだ」
「でも・・・」
「ほんとにいいんだ。気持ちだけありがたく受け取っておく」
「そう?じゃ、ライブには行くわね」
瞬の必死な拒否に、渋々ながら頷き、土曜の約束だけすることにした。
「あぁ、待ってるからな」
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